吉田正記念オーケストラ
吉田正記念オーケストラ終身音楽監督・編曲者

大沢可直 (おおさわ よしなお)


プロフィール

1950年、東京下町に生まれ下谷、浅草で育つ。桐朋学園、
斉藤秀雄指揮教室にて高階正光氏に師事。その後渡欧し、
ワルターレッグ氏(第二次大戦後、ナチスの疑いにより不遇であった。カラヤンのためレコーディングEMIに残したことで有名。)に師事したため、カラヤンの音楽観を大きく受け継ぐことができた。

1974年、オーストラリア、マイヤー財団に現代最も期待される
若手音楽家に選定されその支援のもと、フランクストン響、
ビクトリア州立響、メルボルン音楽院などの常任指揮者、主席客演指揮者などに就任。シドニーオペラハウスにも出演。若き日の
カラヤンがウルム、アーヘンなどの地方歌劇場オーケストラで後年のレパートリーを練り上げた如く、大沢にとって1970年代は英国の伝統を持つオーストラリアのオーケストラとの貴重な出会いであった。

1977年から80年代前半にかけてはシンガポール政府の要請により日本国際交流基金から人物交流事業として派遣され、
シンガポールフィルの初代音楽監督に就任したことを契機にアジア諸国の活動が中心となりシンガポールと併せ韓国、台湾や
フィリピンなどの国立交響楽団指揮者を歴任。

1980年後半は日産ドリームコンサート常任指揮者として
新日フィル、東京フィル、大阪フィルほか、国内著名オーケストラを数多く指揮。1989年、トルコ-日本修好100周年記念事業の指揮者としてアンカラ芸術祭に日本国外務省から派遣され出演後、
トルコ四大都市の国立交響楽団を満遍なく指揮。

1995年イズミール響の名誉主席指揮者に就任、東ヨーロッパの伝統を持つこのオーケストラを地中海沿岸随一と言われるほどの実力に育て上げ、2000年来日を果し、吉田正「東京シンフォニー」を各地で公演。また、1998年同国立チクロヴァ交響楽団の日本公演も果たし、チャイコフスキー交響曲第5番のレコーディングも行う。現在に至るまでトルコ国内でアクティブな地位につきマーラーを得意とするレパートリーでエーゲ海の聴衆から熱狂的な支持を得ている。2003年にはトルコ政府から長年の文化貢献と国際交流に対する叙勲を受けた。

トルコでの実績が高く評価された結果、2001年東ヨーロッパ各国のオーケストラから首席奏者を総結集して新設されたオーケストラの常任指揮者に就任の要請を受けた。しかし、同時期に幼少の頃から愛着、敬意を持っていた吉田正の作品を編曲、演奏するために設立された日本初の本格派ムードオーケストラの育成と国内で広く芸術文化貢献を果たすべく、吉田正記念オーケストラ初代終身音楽監督に就任した。これによって30年間近い海外活動から軸足を国内に移し終生、日本人指揮者とし初めて歌謡曲の交響楽化という新分野を確立させ、オーケストラ演奏による日本情緒の表現という命題に取り組んでいる。
大沢可直

大沢 可直