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フランス サンロック教会 |
改めて気付いた事だが、このような環境で自然に耳にするタイプの音楽はことごとく舶来品であり、本格的に常設されているムードオーケストラがわが国には存在すらしていない事に驚きを覚えた。それは、まさに吉田先生がシベリアの過酷な不法抑留に耐え忍び帰国を果たしたとき、当時の日本が大東亜戦争直後から急激に吸収した米国のジャズを中心とした洋楽に席捲されていて、どこに行っても和製のポピュラー音楽が存在しない事に気付いた吉田先生が、一念発起、都会調歌謡曲を作り始めたという逸話に類似している
昨今クラシック界においては欧米を上回るほどの水準に達したと言える位、指揮者やソリストを始め多数の音楽家が国際舞台で活躍しており、小沢征爾氏のウイーン国立歌劇場音楽監督就任はその象徴ともいえる。オリンピックに例えれば、日本人には到底困難と思われる陸上の100メートルで3大会連続で金メダルを取るに等しいほどの快挙であろう。このようなクラシック界の現状に比較してムードオーケストラが存在しないという異常な現実を解消するために吉田正記念オーケストラが結成されたといえなくもない。
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プリエール氏によるメンデルスゾーンのコンチェルト |
アンディウイリアムスが歌う慕情やムーンリバーとマントバーニー楽団の演奏のどちらが良いか比べるのはナンセンスである。歌謡曲も同様にオーケストラの演奏によって、歌の入った原作とは異なる魅力が引き出される作品は多々ある。吉田先生がかつて、人の会話を邪魔せずに自然に耳に入れてもらえるような曲を作る事が理想であり、究極の目的あると言われた想いは何時の日か吉田正記念オーケストラの演奏する吉田メロディーがさりげなくBGMとして聴こえてくる事によって実現することであろう。
吉田正記念オーケストラ音楽監督
大沢可直





